「野球って、なんで9回までなんだろう?」
普段なんとなくテレビやスマホで野球を観ていて、そんな疑問を持ったことはありませんか?
サッカーは90分、バスケは40分と「時間」で区切るスポーツが多いなか、野球は「9回」という絶妙に中途半端な回数で区切られています。
実は、野球が誕生したばかりの180年以上前、野球には「9回」なんてルールは存在しませんでした。
当初はなんと、「先に21点取ったチームの勝ち!」という、今では信じられないような超・泥沼のルールで試合が行われていたのです。
では、なぜ21点制は廃止され、現在の「9回制」へと変わっていったのでしょうか?
その裏には、当時の野球人たちの「もうヘトヘトだから帰らせてくれ!」という悲鳴や、晩餐会のシェフの怒り、さらには大物選手たちの猛反対といった、人間味あふれるドタバタの歴史がありました。
今回は、野球初心者の方でも絶対に楽しめる「野球が9回制になった本当の理由」を、クスッと笑える裏話とともにご紹介します!
1.野球は21点先取制だった
野球が最初「21点先取制」だった理由は、野球のルーツが現代のような「時間や回数で区切るスポーツ」ではなく、「トランプなどのゲーム(遊び)」に近い感覚で作られたからです。
1845年にアメリカで初めて作られた近代野球のルール(ニッカーボッカー・ルール)の第8条には、はっきりとこう書かれていました。
「ゲームは21点(エース)を先取した方の勝ちとする」
なぜ21点だったのか、その裏にある当時の背景には面白い理由がいくつかあります。
- トランプゲームの感覚をそのまま持ち込んだ
当時、野球のルールを作ったアメリカの若者たちは、カードゲーム(トランプ)が大好きでした。
トランプには「21」という数字がよく登場します(現代のブラックジャックの原型など)。彼らにとって、ゲームの勝敗を決める数字として「21点先取」というのは、とても馴染み深くキリが良い数字だったのです。
実は、当時のルールブックでは1点のことを「1点(ラン)」ではなく、カードゲームのように「1エース(Aces)」と呼んでいました。
- 昔の野球は「めちゃくちゃ点が入りやすかった」から
「点があまり入らない野球で21点先取なんて、終わらないのでは?」と思いますよね。しかし、当時の野球はバッターが圧倒的に有利な超・乱打戦ゲームだったのです。
ピッチャーは「下手投げ(アンダーハンド)」しかダメ(ソフトボールのように下から優しく投げていた)
バッターはピッチャーに対して「高めを投げて」「低めを投げて」とコースを指定できた
フォアボール(四球)というルールが存在しなかった(ストライク以外はノーカウントなので、打てる球が来るまで延々と待てた)
このように「打たせるためのピッチング」だったため、試合が始まれば簡単に10点、20点と点が入りました。そのため、21点という設定は当時の感覚だと「ちょうどいい長さ」だったのです。
2.なぜ21点制は崩壊したのか?
しかし、このルールはわずか10年ほどで限界を迎えます。
ピッチャーの技術がどんどん進化し、スピードボールや変化球(のような球)を投げるようになると、途端にバッターが打てなくなってしまったのです。
1856年に行われたある試合では、両チームが必死に守り合った結果、16回までやっても「12対12」のまま21点に届かず、日没でゲームセット(引き分け)になってしまいました。
「これじゃいつまで経っても21点に届かないし、試合が終わらない!」
という大問題になり、翌1857年に「これからは回数(イニング)で区切ろう」とルールが変更され、現在の9回制へと繋がっていきます。
21点先取制から「9回制」にルールが変わったのは1857年のことです。それまで「21点を取るまで全力で戦うのが男のロマン」と信じていた当時の大物選手や熱狂的なファンからは、ネガティブな意見が噴出しました。
当時のネガティブな意見:
「回数で区切るなんて、途中で試合を投げ出すようなものだ」「最後まで勝負をつけないなんて、ただのサボり(手抜き)じゃないか」
裏話:
野球はプロではなく、ジェントルマン(紳士)たちの社交クラブから始まっています。そのため彼らにとって、時間を気にして試合を終わらせる行為は「スマートではない(=ダサい)」と感じられたのです。
21点先取制の最大の魅力は、「どんなに大差をつけられても、相手が21点を取る前にこっちが21点取れば勝ち」というたとえ「15対0」からでも大逆転の可能性が常にあったことです。
当時のファンや選手の不満:
「9回で終わるなら、5回や6回で大差がついた時点で、もう後半の試合を観る意味がなくなってしまうじゃないか!」「野球の一番面白い『奇跡の逆転劇』をルールで殺す気か!」
裏話:
現代でも「コールドゲーム(点差が開きすぎて途中で試合終了になること)」がありますが、当時は9回制そのものが「強制的なコールドゲーム」のように感じられ、ファンは猛反発しました。
3. レジェンドたちの「野球がビジネスに魂を売った」という批判
野球がどんどんビジネス化し、1870年代にプロリーグ(現在のメジャーリーグの原型)ができると、「9回制」はさらに厳格化されました。理由は「観客から入場料を取るため、試合時間を一定にして興行を安定させたいから」です。これに激怒したのが、アマチュア時代を築いた往年の大物選手たちでした。
当時の大物選手のコメント:
「金儲けのために試合時間をコントロールするなんて、野球の純粋な精神が汚された」「俺たちはディナーの時間や、電車の時間を気にするために白球を追いかけているんじゃない」
裏話:
現代の野球ファンが「最近は商業主義に走りすぎて、CMが多すぎる」と愚痴をこぼすのと同じように、150年前のレジェンドたちも「ビジネスのためにルールを変えるな」とガチギレしていたのです。
4.まとめ
150年前の選手たちは「9回制なんて、時間が気になって集中できない!」「野球のロマンが消える!」と大反対していました。
でも、人間の慣れとは不思議なもので、現代の私たちは「9回って長すぎない?」「もっとサクサク進めてほしい」なんて言っていますよね。歴史は繰り返すものです。
実際、今の野球界も、タイブレーク(延長戦の時短ルール)やピッチクロック(投球の制限時間)が導入されたとき、現代の大物選手たちから「野球の伝統が壊れる」と大反対の声が上がりました。
つまり、野球の歴史とは、いつの時代も「ルールを変えたい運営」と「伝統を守りたい選手・ファン」の泥臭いバトル**の歴史なんです。
150年前のレジェンドたちが命がけで守ろうとした「9回のドラマ」が、いま現代のルールとどう融合しているのか。
ぜひ、動画や本で確認してみてください!
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